【山梨 車検整備、修理】トヨタ プロボックス ハンドル異常修理

query_builder 2023/04/15
整備修理施工事例
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当店も利用させて頂いている板金工場様より

「お客様のクルマだけど、ハンドルが重くなって変な音もする。何が悪いか診てもらって修理をお願いしたい。」

との事でご入庫。


車両はトヨタ プロボックス(H26年 NCP51V)

車両を板金工場様に引取に行き、ハンドルの様子を見ながら当店工場まで自走して来ました。


走行中、確かにハンドルを切ると異常なほど重い。パワステポンプからも異音が聞こえ、ハンドルの戻りも効かないほどでした。


この車両のパワステは油圧式なので、油圧ポンプの異音も聞こえていたから

「パワステオイルのオイル切れかな?それでポンプ焼き付きでオイルが回らずハンドルラックが重くなっているのか?」

などと思いながら原因を探り始めます。

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早速パワステオイルの量があるかチェック・・・!!

なんじゃこりゃ!


トヨタの通常のパワステオイルであれば、透明か琥珀色な感じなのですが、白濁しているではないですか・・・


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この白濁の理由はオイルに水分が混じっている証拠。

どこからか水分の混入があった事は事実なのですが、本来ならパワステポンプのサブタンクから入れない限りは先ず混入する事はあり得ないと、つまりヒューマンエラーで間違えて水でもいれてしまったか?とこの時点では思っていました。


その後珍しい症状を目にするまでは・・・

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水分と混じったオイルを交換して様子を見る事にしたのですが・・・


パワステオイルは一気に抜けきらないので、複数回に分けて交換して行きます。しかし、何度入れ替えても白濁したまま。

何かおかしい


リフトアップして荷重が掛からない状態でハンドルを回してみると、やはり重いまま。

しかもゴリゴリとした感覚がハンドに伝わってきます。


ハンドルを回すと、その動きと連動してタイヤの向く方向を変える「ステアリングギアボックス」と呼ばれる所が何か怪しい・・・


このステアリングボックス、ラック&ピニオン方式のギアを利用しタイヤを左右に動かしています。

そのギアが左右どちらかに動くたびにゴリゴリとした感覚が伝わるので、その状態を確認してみる事にしました。



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途中の画像を撮り忘れていますが、ステアリングギアボックスを交換す為、ギアボックスを降ろしたところです。


なぜ降ろす事になったかと言うと・・・

ステアリングギアボックスの様子を見ようと、先の画像の真ん中にあるブーツをめくったところ、茶色い水がドバっと出て来ました(@_@。


その茶色い水は何時までも垂れてきて、ハンドルラックの中がサビサビになっている様子も確認出来ました。

ハンドルが重くなり異音や違和感が出たのは、どうやらこのギアボックス内のサビのせい。


ブーツをめくってギアの錆び具合を確認し、修理は交換でないと直らないと判断し、ボックスを降ろす事となったという経緯です。

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降ろした後、改めてブーツをめくると、出るわ出るわ!
錆で茶色く変色した水が・・・


ギアもしっかり錆びついてしまっています。

始めにパワステポンプのサブタンクに水分を混入させたヒューマンエラーを疑っていましたが、どうやら違うようです。


ギアボックスには水や異物の混入を防ぐ為にブーツが使われています。

ブーツが割れていれば、そこから水分の混入を疑えますが、この車両は破れていなかったので、ヒューマンエラーと思っていました。

一応交換の前に板金工場様を通して、お客様に確認を取った時、パワステオイルの中に水分を入れた様子は無い事を確認しています。


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では何故、これだけの水分がギアボックス内に入ったか・・・


この車両は建築会社の社用車で現場作業の移動に利用されていました。

お客様曰く、以前大雨の時、現場に大きな水溜まりがあり、その中にこの車両が浸かっていた事があったそうです。


どうやらその水溜りがギアボックスの高さより水位があり、ブーツは破れていなくても隙間から大量の水が入り込んだと考えられました。

その後、しばらく通常に利用していたのですが、ボックス内に入った水分は今度は逆にブーツが邪魔をし、溜まったままの状態になってしまっていた様です。

そして徐々に徐々に錆が発生し、ボックス内でオイルと交わる様になったと思われます。


かなりレアなケースですが、恐らくその予想で間違いないでしょう。

で、リビルト新品のギアボックスの交換と改めてパワステオイルの交換をし、元の軽いハンドル操作が出来る事と異音等が無くなった事を確認後、納車となりました。


車内まで水没しなくても、タイヤ半分以上の深さがある水溜りがある場所では気を付けないといけない良い事例となりました。


当店ではおクルマに関する修理などを承っております。

おクルマの気になる事などありましたら、お気軽にご相談ください!


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原品自動車工業所

住所:山梨県甲府市向町394-2

電話番号:055-235-0375

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